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Layers shift quietly, forming shapes not yet seen.
MESSAGE Vol.2「知らされた未来」
91.5.22発売。 監督・脚本・絵コンテ:池田成/作画監督:塩山紀生
当時定価 \3900
■■ストーリー■■
鎧に取り込まれる当麻を夢で見た伸は驚いてベットから飛び起きる。とある喫茶店に鎮痛な面持ちで集まる4人。遼「久しぶりだな」 征士「再開がこんな形になるとはな」 伸「みんな感じたんだね」 秀「結構しつこいぜ、サムライトルーパーってヤツもよ」
遼は当麻から送られてきたという古びた1冊の書物を取り出す。それは「鎧武者五人衆」という江戸後期に描かれた台本。ここにはトルーパーの事、阿羅醐との戦いの事が詳しく描かれていた。江戸時代にトルーパーの戦いがどこかの舞台で演じられていたという事実。「予言者がいたんだ!」
互いを避けるようにそれぞれ帰途につく4人。伸はスクーターに乗り帰ろうとするが、平和な街並みは突如異空間へと変わる。街行く人々から妖邪が現れ、いずこかへ殺到してゆく。その中心には結界を張り、妖邪から水滸を守るすずなぎの姿があった。すずなぎに対し微笑む鎧姿の伸。「僕なのか?あの水滸の鎧は・・・?」
すずなぎは水滸を守りながら必死に妖邪と戦う。「何が起こっているんだ!?お前達に説明を求める!!」そこへ駆け寄る伸をすずなぎは静止する。「近づいてはなりません!あなた様の未来は私がお守り致します!!」
ネオステージ。水滸はひざまづいたまま動かない。口上師の声が響く。「どなたかこの男にお導きを!」はるか上空より床に突き刺さる二条槍。それは戦えという導き。顔を上げた水滸の・・・伸の顔は戦いを決意した厳しい表情だった。
ステンドグラスのある洋室。その舞台を見た伸は動揺する。「なぜ僕が戦いを選ぶんだ?そんな事あるもんか・・・!」伸にやさしく語りかけるすずなぎ。「あなた様がお優しいからです。その優しさが戦いの中にあなたを導いたのです。そして私にできる事はお守りするくらい・・・」「なぜお前は僕を守るんだ・・・?」「未来が見えました。再びあなたが鎧を選ぶ姿です。乱れし現世に本来あるべき平静を与えんがため、お立ちになられたのです」
感情を露に伸は叫ぶ。「僕が鎧を選んだ?戦いを選んだって?僕に何を欲しているんだ!!」「あなたには人を信じられる心がおありです」そう言ったすずなぎの額から鮮血が流れ落ちる。それでも伸を守るというすずなぎ。「そこまで守られた者に喜びなどない!!」
しかし、突如すずなぎの身体に幾本もの槍が突き刺さり宙に突き上げられる。それを見て泣き叫ぶ伸。しかし次の瞬間、伸の眼差しが戦士のそれに変わる。伸の身体は軽々と宙に舞うと槍をなぎ払い、すずなぎを助け出す。「貴様らの促す未来がこれか!ならばその未来、僕の手で変えてみせる!武装ー!!」
静寂の後、新たな水滸の鎧が浮かぶ。そして兜の奥からひと雫の涙が・・・。
■■解説■■
回想愚痴ナレーションは秀と伸の回。
●4人が集まった喫茶店は?→渋谷駅近くにある伸の知り合いが経営する店。そのため伸がお茶の支度をしていた。アルコールも出すので営業は夕方から。当日は定休日なので使わせてもらったらしい。小林プロデューサーの話では遼以外の4人はそれぞれ故郷で暮らしているらしいですが、東京に親しい知り合いがいる事から、伸が大学生となり東京に出てきているとも考えられます。
●当麻はどこで台本を見つけた?→妖邪関係の歴史書がほとんどあるナスティ邸か、普段から古文書を集めていたという神田古書店街かもしれません。しかしせっかく見つけたのに都内の遼に宅配便ではなく、わざわざ小包で送ってしまったため遼の手元に届くのが遅れたそうです(どこか抜けてるのが当麻らしいというか・・・)。
この台本の存在により、ネオステージは江戸時代に演じられた舞台である事がわかります。それをすずなぎはイメージとしてトルーパーに見せています。当麻の見つけた台本には「水滸新闘記」と書かれています。それはこの2巻で伸が見せられた舞台の台本。
●伸はスクーターなのにノーヘル?→帽子を被ったままでノーヘルでした。警察に鎧の力が守ってくれるなんて言えません。
●なぜすずなぎは水滸を守っていたのか?なぜ当麻とは対応を変えたのか?→それがすずなぎの作戦。5人の性格を相当研究したのか、どうすれば心の隙を突けるのか策を考え、相手の性格によって姿や対応を変えて挑んでいった。
当麻に対しては感情に訴えて、伸に対しては彼の心の弱さを突いてきました。女性に守られる自分の姿に伸は動揺する。伸は母と姉の3人家族。いわば女性に守られて育ってきた。ラポートによればそんな彼を象徴し嘲笑うような心理的揺さぶりだそうです。彼の心の奥底にあるコンプレックスをまざまざと見せつけたのです。
伸には自分を守ってくれる者(母や姉)を自分が守らなければならないという思いが深層心理にあるのかもしれません。それを改めて思い起こさせた上で、自分が守ってみせたのです。
●なぜ伸は自ら武装した?→今回伸は一番損な役回りと言えるらしい。輝煌帝伝説時と全く同じ悩みを引きずっていたから。しかし、伸は成長していた。その時は遼と征士が捕らえられる時にも戦いを拒否したままだったが、今回はそのような事はなかった。自分を守ると言ったすずなぎを信じ、自分を守ってやられた事に対し迷わず武装した。
これは前述した女性に守られてきたというコンプレックスも効いているのでしょう。だからこそ自分を守ってやられたすずなぎに対し慟哭し、戦いを決意しました。
伸はコンプレックスを揺さぶられた上で、皮肉にも輝煌帝伝説での成長と優しさ、信じる心につけ込まれてしまいました。何とも手の込んだ心理作戦です。
●最後の涙の意味は?→自分への惜念の意を込めた涙。彼ほど戦いの虚しさを知り、彼ほど正しく鎧を使おうとした者もいなかった。
●「知らされた未来」とは?→すずなぎが語った「未来が見えました。再びあなたが鎧を選ぶ姿です」の事でしょう。
■■当時の感想■■
「結構しつこいぜ、サムライトルーパーってヤツもよ」2巻はこのセリフに尽きます。この言葉に傷付いたファン、多いのではないでしょうか?
当時のドキュメント番組「地球発19時」で異常人気の声優軍団としてトルーパーとN.G.FIVEが取り上げられ、ライブの打ち合わせで西村さんは「なんで金剛のシュウでーす、とか言わなきゃならないの?!」と言った様子が放映され多くのファンがショックを受けました。
その西村さんのセリフだけに、本当にファンに対しそう思って言っているような錯覚がしました。スタッフもそう思っているのか?だからこんな作りにして延々とネガティブなセリフを喋らせ、訳の分からない話にしているのか?もうトルーパーを作りたくないから・・・正直、当時そんな思いもよぎりました。
スタッフの思い、話の内容はラポートによって理解出来ましたが、それが発売されたのは91年12月。5巻が発売されたのは8月なので完結して4ヶ月も後でした。それまで毎回毎回意味も意図もわからず、5巻見ても結局どうなったのかわからない。これではネガティブに考えてしまっても仕方ない部分があるかと・・・。(ケイブンシャ出てたけどあまり解説載ってないし)
もちろん今はそう思ってはいません。西村さんも「地球発~」の編集には未だに思うところがあると発言されたそうです(2011年サムライトルーパーナイトにて)。その部分だけを切り抜かれて放映されたため誤解が大きかったようです。
内容についてですが、秀まで戦いは辛かったと語っています。正直、それは無理があると思いました。秀は好戦的とも言えるほど、戦いに対し前向きでした。それはおそらく人一倍強い正義感ゆえに、仲間を守りたい、悪を許せないという思いも人一倍強いから。その秀にあんなセリフを言わせるという事は、それまでの秀を否定してしまったような気さえします。
2025年1月発売(ゼンチネルストアにて受注販売)。19800円(税込)。
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報じた期待膨らむ当時の記事記事では小林プロデューサーが、いろいろ期待させる事を語っています。
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